保障措置

(五)法治の強化、厳格な監督・管理

 法治の強化は、汚染を防止・処理し、生態を保護する上で鍵となるものであり、環境と発展の総合的な政策決定に参与し、経済成長方式の根本的転換を推進する上で効果ある手段でもある。有力な措置を講じることで、法規が健全化されていない、法の執行がかなり難しい、法律違反のコストが低い、法律違反が追及されない、法の執行が厳格でないといった問題の解決に取り組む。

1.法規基準システムを完備させる

 現行の法規基準を早急に改訂し、完備させて、法的な空白を埋める。重点は『中華人民国環境保護法』と『中華人民共和国水汚染防止・処理法』の改訂作業を確実に行うのに合わせて、土壌汚染、化学物質汚染、生態保護、生物の保全、遺伝資源、オゾン層の保護、原子力の安全、循環型経済、環境の観測、環境損害賠償等に関する法律・法規の草案を制定することである。各地方も条例を完備させなければならない。技術規範と環境基準システムを完備させ、基準の限界値を科学的に確定して、各地方がより厳格な汚染物排基準を制定するよう奨励する。
  
  司法当局に積極的に協力して、司法手段を通して環境の法執行の権威性と有効性を保障する。

2.法執行監督システムを完備させる

 権限と責任の明確化、行為の適正化、監督の強力化、運営の高効率化という要請に基づき、法執行の責任と手順を明確にし、法執行の効率を向上させ、法執行の監督を強化し、あくまで法があれば必ずそれに依拠し、法執行は必ず厳格にし、法律に違反すれば必ず追及するようにする。

 法律に違反した汚染物排出企業の整理、大衆の健康を保障する特別行動を徹底的に展開して、環境の違法行為と事件を厳しく取り締まる。環境保全検査を引き続き実施し、河川沿いと人口密集地での石油、化学工業、製錬等の企業による排出を重点的に調査して、環境への潜在的リスクを排除することに努める。有害化学品、有害廃棄物、放射性廃棄物の監督・管理を強化して、環境リスクを防止する。各政府と重点企業は緊急対応策を制定し、必要な緊急施設を設置して、環境への突発的事件の処理能力を向上させなければならない。
 
3.三件の環境管理制度を重点的に実行する

 汚染物総排出量規制制度を着実に実行する。主要汚染物の総排出量規制計画指標を各層に割り当て、末端層と汚染排出事業体に徹底させる。汚染物排出の観測と統計を強化する。汚染物排出の許可、汚染物排出費用の徴収、強制的排除、期限内の処理と環境への影響評価等の各種環境管理制度と手段を総合的に活用して、総排出量の規制目標を実現する。

 環境影響評価と「三同時」(建設プロジェクトは環境保護施設と同時に計画し、施工し、生産に使用する)を強化する。試験的実施を加速した上で、各種の発展・建設計画の環境影響評価を推進して、環境汚染と生態破壊を根底から防止する。建設プロジェクトの環境影響評価と「三同時」の管理を厳格にし、環境評価資格の管理を強化し、評価の質を向上させて、環境評価責任制を着実に実行する。「三同時」の検査を厳格にし、審査・認可の重視と監督・管理の軽視、事前評価の重視と事後評価の軽視、認可前の工事着工、検査前の生産開始といった状況を早急に改める。

 環境目標責任制を実行する。「十一五」の環境保護目標と任務を各政府に割り当てて、各層に徹底させる。環境管理の実績・効果査定メカニズムを確立して、環境保護を経済社会発展評価システムに組み入れる。科学的な評価指標を制定して、党・行政幹部の政治実績総合評価システムに組み入れる。環境保護の問責・賞罰制度を確立して、『環境保護の法律違反、紀律違反行為の処分に関する暫定規定』を厳格に執行する。