環発[2003]163号
(この技術政策は、国家環境保護総局・国家発展改革委員会・建設部・科学技術部・商務部が合同発布した。)
各省・自治区・直轄市の環境保護局・計画委員会・経済貿易委員会(経済委員会)・建設庁・科学技術庁・対外貿易委員会(庁):
『中華人民共和国固形廃棄物環境汚染防止法』を貫徹し、環境を保全し、人間の健康を保障し、廃棄電池汚染防止活動を指導するため、ここに『廃棄電池汚染防止技術政策』の発布を認可する。遵守・施行することを要望する。
付属文書:廃棄電池汚染防止技術政策
二〇〇三年十月九日
主題語彙:環境保全 廃棄電池 技術政策 通知
付属文書:
廃棄電池汚染防止技術政策
1、総則
1.1 廃棄電池の環境管理と処理処置を指導し、資源再生技術を発展させ、廃棄電池の処理処置と資源再生の行為を規範化し、環境汚染を防止し、社会と経済の持続可能な発展を推進するため、『中華人民共和国固形廃棄物環境汚染防止法』など関連の法律・法規・政策・基準に基づいて、当技術政策を策定する。当技術政策は、社会経済と技術水準の発展に伴って適時に改正することとする。
1.2 当技術政策で称する廃棄電池には、下記の廃棄物が含まれる。
使用価値を失って廃棄された各種の使い捨て電池(ボタン型電池を含む)・充電式電池など。
使用価値を失って廃棄された鉛酸蓄電池および他の蓄電池。
使用価値を失って廃棄された各種電気器具に使用する専用ユニット電池、およびその中の電池単体。
上記各種電池の生産・輸送・販売の過程において産出する不合格製品・廃棄処分製品・期限切れ製品。
上記各種電池の生産過程において排出する混合廃棄物。
他の廃棄された化学電源。
1.3 当技術政策は、廃棄電池の分別収集・輸送・リサイクル・保管・処理処分など環境汚染防止の全過程における技術選択に適用する。また、相応施設の企画・立案・選定・設計・施工・運営・管理を指導し、関連産業の発展を誘導する。
1.4 廃棄電池の汚染制御は、電池製品のLCAの基本原理に基づき、クリーナープロダクションを積極的に遂行し、全過程管理と汚染物総量規制の原則を実施すべきである。
1.5 廃棄電池汚染制御の重点は、廃棄水銀電池・廃棄カドミウム・ニッケル電池・廃棄鉛酸蓄電池である。使い捨て電池の生産では、水銀の使用量を次第に減少させ、最終的に使用を停止する。また、廃棄カドミウム・ニッケル電池と廃棄鉛酸蓄電池、および環境に有害な他の廃棄電池を、安全かつ効率的に回収し、安全な処分を施すようにする。
1.6 廃棄酸化水銀電池・廃棄カドミウム・ニッケル電池・廃棄鉛酸蓄電池は危険廃棄物に属すので、危険廃棄物管理に関する法規・基準に従って管理することとする。
1.7 廃棄電池の汚染ルートと汚染法則、および環境影響の少ない新型電池の開発に関する科学研究を繰り広げるよう奨励し、相応の汚染防止対策を確立する。
1.8 廃棄電池の汚染防止知識の宣伝と普及を通して、公衆の環境意識を向上させ、公衆の廃棄電池管理および発生可能な環境危害に対する理解を促進し、廃棄電池に対する科学的・合理的・効果的な管理を実現する。
1.9 各級人民政府は、経済奨励措置などの政策を策定し、環境保全の要求に適合する廃棄電池の分別収集・保管・リサイクル・処理処分のシステムを確立すると共に、施設の建設を加速して、廃棄電池汚染防止活動を促すようにすべきである。
1.10 当技術政策は、『危険廃棄物汚染防止技術政策』の総体原則を遵守している。
2、電池の生産と使用
2.1 電池の分類標識に関する技術基準を策定することは、廃棄電池の分別収集・資源利用・処理処置にプラスとなる。電池の分類標識には、下記の内容が含まれる。
回収を必要とする電池の回収標識。
回収を必要とする電池の種類標識。
電池内有害成分の標識。
2.2 電池メーカー、および自社所有の商標を使用する製品を他のメーカーに委託生産させる電池メーカーは、国家基準に従って電池製品にその標識を表示すべきである。
2.3 電池輸出業者は、国外メーカー(あるいは経営業者)に、中国に輸出する電池には中国国家基準に従った標識を表示するよう要求すべきである。あるいは、輸入業者が輸入した電池に中国国家基準に従った標識を貼り付けるようにすべきである。
2.4 電池を使用する器具は、設計段階で電池(あるいはユニット電池)の取り外しに便宜な構造を採用すべきである。また、その使用説明書で電池の使用、および取り付け方法と取り外し方法を説明し、電池廃棄後の処置方式を明確に提示すべきである。
2.5 国の関連規定に基づいて、酸化水銀電池の生産と販売を禁止する。国の関連規定に基づいて、水銀含有量が電池質量の0.025%を上回る亜鉛・マンガン電池とアルカリ性亜鉛・マンガン電池の生産と販売を禁止する。2005年1月1日から水銀含有量が0.0001%を上回るアルカリ性亜鉛・マンガン電池の生産を禁止する。使い捨て電池に占める水銀含有量0.0001%以下のアルカリ性亜鉛・マンガン電池の比率を次第に増大する。糊式電池[1]の生産量と販売量を次第に減少させ、最終的に糊式電池の淘汰を実現する。
2.6 技術進歩に依拠し、電池に含有するカドミウムと鉛の最高値についての基準を策定することによって、電池に含有するカドミウや鉛など有害元素を制限する。リチウムイオン電池や金属水素化物ニッケル電池などの充電式電池、それにカドミウム・ニッケル電池の代替製品の開発を奨励し、カドミウム・ニッケル電池の生産と使用を減少させ、最終的に民用市場においてカドミウム・ニッケル電池を淘汰することとする。
2.7 低消耗・高エネルギー・低汚染の電池製品・生産工程・使用技術の開発を奨励する。また、電池の生産で再生材料を使用することを奨励する。
2.8 宣伝と教育を強化し、消費者が水銀含有量0.0001%以下の高エネルギーアルカリ性亜鉛・マンガン電池を使用することを奨励・支持する。消費者が水素ニッケル電池とリチウムイオン電池などの充電式電池によって、カドミウム・ニッケル電池に代替するすることを奨励・支持する。劣悪・偽造の電池製品および関連の標識が正しく表記されていない電池製品の購入を、消費者が拒否することを奨励・支持する。
3、収集
3.1 廃棄電池収集の重点は、カドミウム・ニッケル電池・水素ニッケル電池・リチウムイオン電池・鉛酸蓄電池など廃棄された充電式電池(以下は廃棄充電式電池と略称する)、および酸化銀など廃棄ボタン型使い捨て電池(以下は廃棄ボタン型電池と略称する)である。
3.2 廃棄使い捨て電池の回収は、回収責任部門が慎重に繰り広げるべきである。効果的回収の技術・経済条件が欠乏する現在、国の低水銀あるいは無水銀の要求に適合した廃棄使い捨て電池は、集中回収を奨励しないこととする。
3.3 下記部門は廃棄充電式電池と廃棄ボタン型電池の回収責任を担当すべきである。
充電式電池とボタン型電池のメーカー。
充電式電池とボタン型電池の輸入業者。
充電式電池とボタン型電池を使用するメーカー。
自社所有の商標を使用する充電式電池とボタン型電池を他のメーカーに委託生産させるメーカー。
3.4 上記の廃棄充電式電池と廃棄ボタン型電池の回収責任を担当する部門は、自己製品の販売ルートに従って廃棄電池の回収システムの確立を指導・組織すべきである。あるいは、関連の回収業者に委託して効果的な回収を実施すべきである。充電式電池とボタン型電池、およびこれら電池を使用する電器製品を取り扱う販売業者は、その販売地点に廃棄電池の分別回収施設を設置して回収すると共に、関係基準に従って顕著な標識を設置すべきである。
3.5 消費者が廃棄充電式電池と廃棄ボタン型電池を、電池や電器を販売する商店の廃棄電池回収施設に送り届け、回収の便宜を図るようにすることを奨励する。
3.6 回収後の大量の廃棄電池は、分類して相応の資格を有する工場(施設)に送り届け、リサイクルあるいは無害化処理と無害化処置を実施することとする。
廃棄電池の収集包装は、分類標識のある専用の収集装置を使用すべきである。
4、運搬
4.1 廃棄電池は、その種類に基づいて国家基準に適合する専門の容器を用いて分別収集して輸送する。
4.2 廃棄電池を保管・装填・輸送する容器は、廃棄電池の性状に基づいて、破損・変形を少なくする設計を考案し、浸透・漏えい・拡散を効果的に防止する材料を選択すべきである。廃棄電池を装填した容器は、国家基準の要求に従って分類標識を貼り付けるべきである。
4.3 廃棄電池を包装・輸送する以前および輸送過程では、廃棄電池の構造完備を保証し、廃棄電池の破損・破砕を防止し、電池内部の有害成分の漏えい汚染を回避すべきである。
4.4 危険廃棄物に属する廃棄電池の国外への移転は、『有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約』の要求を遵守すべきである。大量廃棄電池の国内での移転は、『危険廃棄物移転の綴り証票管理方法』および他の関連規定を遵守すべきである。
4.5 各級環境保全行政主管部門は、国と地方が策定した危険廃棄物移転の管理方法に従って、大量の廃棄電池の流動方向を効果的に制御し、移転過程において廃棄電池を環境に廃棄することを禁止すべきである。また、3.1項で規定した重点的に収集する必要のある廃棄電池を生活ゴミに混入することを禁止すべきである。
5、保管
5.1 当政策で称する廃棄電池保管とは、大量廃棄電池の収集・輸送、およびリサイクルの過程、それに処理処分以前の保存行為のことである。これには、廃棄電池処理処分方式を確定する以前の臨時堆積も含まれる。
5.2 大量廃棄電池の保管施設は、『危険廃棄物貯蔵汚染制御基準』(GB18597-2001)の関連要求を参照として建設かつ管理すべきである。
5.3 廃棄電池が雨水に曝されることを回避するため、廃棄電池を露天に放置することを禁止する。
6、リサイクル
6.1 廃棄電池のリサイクル工場は、廃棄充電式電池と廃棄ボタン型電池の回収処理を主とすべきである。廃棄使い捨て電池のリサイクル工場の建設は慎重に考慮すべきである。
6.2 廃棄電池のリサイクル施設の建設は、十分な技術的かつ経済的検証を経た上で、施設運行が環境に対して二次汚染をもたらさないこと、経済的かつ効果的に資源を回収できることを保証すべきである。
6.3 廃棄充電式電池と廃棄ボタン型電池のリサイクル工場は、危険廃棄物総合利用施設の要求に従って管理すべきであり、また危険廃棄物経営許可証を獲得した後で初めて運行を開始することが可能となる。廃棄使い捨て電池のリサイクル工場は、危険廃棄物総合利用施設の要求に従って管理すべきであり、また危険廃棄物経営許可証を獲得した後、初めて運行を開始することができる。
6.4 廃棄電池のリサイクル工場の立地は、『危険廃棄物焼却汚染制御基準』(GB18484-2001)の立地選択の要求を参照すべきである。
6.5 如何なる廃棄電池のリサイクル工場の生産過程においても、水銀・カドミウム・鉛・亜鉛・ニッケルなど有害成分の回収量と安全処理・安全処分の総量が、処理する廃棄電池に含有されるこれら有害成分総量の95%を下回らないことを確保すべきである。
6.6 リサイクル工程以前の廃棄電池に対する分解・破砕・分離の過程は閉鎖式構築物の中で実施すべきである。また、排出するガスは浄化処理して、基準に達成した後で排出すべきである。廃棄電池に含有される有害物質の環境への排出と漏えいによってもたらす二次汚染を防止するため、廃棄電池に対する人工手段および露天環境での破砕作業を禁止する。
6.7 燃焼製錬工程を利用する廃棄電池のリサイクルは、その工程において密封負圧の下で実施し、有害ガスと粉塵の漏えいを防止し、収集したガスを処理し、基準に達成した後で排出すべきである。
6.8 湿法製錬工程を利用する廃棄電池のリサイクルは、その工程において閉鎖式構築物の中で実施し、産出したガスを除湿浄化し、基準に達成した後で排出すべきである。
6.9 廃棄電池のリサイクル装置は、排ガス浄化システム・警報システム・応急処理システムを設置すべきである。
6.10 廃棄電池のリサイクル工場のガス排出は、『危険廃棄物焼却汚染制御基準』(GB18484-2001)に規定された大気汚染物排出限度値を参照として執行すべきである。
6.11 廃棄電池のリサイクル工場は、排水処理施設を設置すべきである。工場が排出する排水は、『汚水総合排出基準』(GB8978-1996)と他の相応基準の要求に適合すべきである。
6.12 廃棄電池のリサイクル工場が産出する工業固形廃棄物(製錬廃滓・排ガス浄化廃滓・廃水処理汚泥・および残余物資などを含む)は、危険廃棄物として管理・処理すべきである。
6.13 廃棄電池のリサイクル工場職員の作業環境は、『工業企業設計衛生基準』(GBZ1-2002)と『作業地点有害要素職業接触限度値』(GBZ2-2002)など関連国家基準の要求に適合すべきである。
6.14 廃棄電池によるリサイクルの科学技術研究を繰り広げ、経済的かつ高効率の廃棄電池リサイクル工程を開発し、廃棄電池のリサイクル率を向上することを奨励する。
7、処理処分
7.1 生活ゴミを焼却し、堆肥を処理する都市と地区に対して、ゴミの分別収集を実施し、各種廃棄電池を生活ゴミと一緒にゴミ燃焼装置と堆肥発酵装置に混入することを避けるようにすべきである。
7.2 収集した各種廃棄電池に対して焼却処理することを禁止する。
7.3 経済的かつ効果的な再生回収手段のない使い捨て廃棄電池あるいは混合廃棄電池に対しては、危険廃棄物の安全処分・安全保管の要求を参照として、安全埋立てあるいは安全処分措置を採用すべきである。危険廃棄物の安全埋立て場が建設されていない地区では、危険廃棄物安全埋め立ての要求に従って専用埋立て場を建設か、あるいは『危険廃棄物貯蔵汚染制御基準』(GB18597-2001)の要求に従って専門の廃棄電池埋立て施設を建設すると共に、廃棄電池をプラスチック容器に装填し、専用施設に埋め立てするか保管すべきである。使用するプラスチック容器は、腐蝕と圧力に耐える密封性のある完全無傷な容器であることが必要である。埋立て処分する場合は、埋立て作業に耐える強度が必要である。
7.4 将来の廃棄電池再生利用の便宜を図るため、すでに収集した廃棄電池に対して区分分類の埋立て処分あるいは保管を実施するようにすべきである。
7.5 廃棄電池の埋立て処分以前と埋立て処分の過程、および保管の過程では、廃棄電池の外殻完備を保証すると共に、有害物質の漏えいを防止するため、廃棄電池を分解・破砕・軋轢しないようにすべきである。
8、廃棄鉛酸蓄電池の汚染防止
8.1 廃棄鉛酸蓄電池の収集・運搬・分解・再生製錬などの活動は、前記各章の要求を満たすだけでなく、本章の要求を遵守すべきである。
8.2 廃棄鉛酸蓄電池は回収利用すべきであり、他の方法で処分することを禁止する。
8.3 廃棄鉛酸蓄電池は危険廃棄物の要求に従って管理すべきである。廃棄鉛酸蓄電池を収集・運搬・分解する企業、および鉛を再生処理する企業は、危険廃棄物経営許可証を獲得した後で初めて経営あるいは運行が可能となる。
8.4 廃棄鉛酸蓄電池を集中回収処理することを奨励する。
8.5 廃棄鉛酸蓄電池を収集・輸送する過程では、外殻の完全を保持すべきである。また、必要な措置を講じて酸液の漏えいを防止すべきである。
8.6 廃棄鉛酸蓄電池の回収分解は、専門施設内で実施すべきである。回収分解の過程では、プラスチック・鉛極板・鉛含有物資・廃棄酸液をそれぞれ回収・処理すべきである。
8.7 廃棄鉛酸蓄電池の廃棄酸液は収集処理すべきであり、下水道あるいは環境に排出してはならない。また、外殻や酸液を廃棄鉛酸蓄電池と一緒に溶解・製錬してはならない。
8.8 廃棄鉛酸蓄電池の回収製錬企業は下記の要求を満たすべきである。
鉛の回収率が95%以上であること。
再生鉛の生産規模が5000t/年以上であること。当技術政策が発布された後、新規設立の企業は生産規模が10000t/年以上であること。
再生鉛の工程では、密封製錬設備を採用し負圧の条件で生産を実施し、排ガス漏えいを防止すること。
完備した廃水・排ガスの浄化施設を有すること、排出する廃水・排ガスが国家の関連基準に適合すること。
再生鉛精錬過程で産出する粉塵と汚泥を適切かつ安全に処理すること。
上記の基本条件を満たすことのできない、立遅れた製錬工程と小型再生鉛企業は次第に淘汰することとする。
8.9 廃棄鉛酸蓄電池の製錬再生過程で収集した粉塵と汚泥は、危険廃棄物管理の要求に従って処理処置すべきである。
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[1] 糊式電池:セパレーターとしてのりで貼りあわせた紙を使用するため、のり式電池と呼ばれる。(訳注)
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