建設プロジェクト環境保全管理プロセス

『中華人民共和国環境保全法』と(86)国環字第003号『建設プロジェクト環境保全管理方法』の規定に基づいて、建設部門および関連部門は、中華人民共和国領内の工業・エネルギー・交通・空港・水利・農業・林業・商業・医療保健・文化教育・科学研究・観光・市政など分野の環境に影響を及ぼす建設プロジェクトに対して、プロジェクトの提案書の作成から建設竣工にいたる全過程において、各自の職責と下記プロセスに従って環境保全活動を繰り広げ、審査認可の手続を処理すべきである。

一、建設プロジェクトとは、すべての基本建設プロジェクト・技術改造プロジェクト・区域開発建設プロジェクト、および渉外建設プロジェクト(中外合資・中外合作・外国資本の建設プロジェクト)を指す。

二、国家環境保護局は、下記建設プロジェクトの環境影響報告書(表)の審査認可を担当する。

1. 省・自治区・直轄市の境界に跨る建設プロジェクト。

2. 特殊の建設プロジェクト(核施設・機密工事など)。

3. 巨大建設プロジェクト(国務院の審査認可に委ねた建設プロジェクト)、すなわち国家計画委員会が認可した投資総額2億元以上の建設プロジェクト、あるいは国務院に建設計画任務書の認可を委ねた建設プロジェクト。

4. 省クラス環境保全行政主管部門が提出した環境問題について争議のある建設プロジェクト。

三、建設プロジェクト主要五段階の環境管理とプロセス。

(一)プロジェクト提案書段階あるいは予備事業化調査段階の環境管理

1. 建設部門は建設サイトの選定と結び付けて、建設プロジェクトが生産投入後にもたらす環境影響の可能性について簡単に説明する(あるいは環境影響を初歩的に分析する)。

2. 環境保全部門は建設地点の現場調査に参加する。

3. 省クラス環境保全部門が添付した意見書を、建設プロジェクト提案書の立案根拠に組み入れる。

(二)事業化調査報告(設計任務書)段階の環境管理

1. 国家環境保護局および業種主管部門は、国家計画委員会および関係部門の立案意見に基づいて、建設部門が環境影響報告書(表)の審査制度を執行するよう督促する。

2. 建設部門は、国家環境保護局の意見を聴取した後、報告書あるいは報告表を作成し、甲クラス評価証書を所有する部門に委託して、環境影響報告表あるいは環境影響評価要綱(環境評価実施案)を編成する。

3. 建設部門は、環境影響評価要綱(環境評価実施案)と共に立案文書および環境影響評価経費概算を添えて、国家環境保護局に提出する。同時にまた、業界主管部門に送付する。国家環境保護局は情況に基づいて審査方式を確定し(専門家の評価審査会・専門家の現場考査・関係部門の意見聴取など)、審査意見を提出する。

4. 国家環境保護局の環境影響評価要綱に対する審査の意見と要求(主に評価の範囲、使用する基準、確定した保全目標、環境要素の取捨、評価の経費など)、および確定された「要綱」の内容、評価部門と建設部門が締結した契約に基づいて、評価活動を繰り広げ、環境影響報告書を編成する。

5. 建設部門と評価部門は、建設プロジェクトに大きな変化が発生した場合、即時に環境保全部門に報告すべきである。

6. 建設部門は、編成した環境影響報告書(表)を、審査権限に従って主管部門の環境保全機構に提出すると共に、国家環境保護局および建設プロジェクト所在地の省(市)環境保全部門に送付することとする。

7. 主管部門は報告書(表)の予備審査を組織し、予備審査意見および修正確定後の二組の環境評価報告書を国家環境保護局に提出し、その審査認可に委ねることとする。同時に省クラス環境保全部門も、国家環境保護局に審査意見を提出する。国家環境保護局は、予備審査意見を受け取った日より2ヵ月以内に回答するか、意見を提出することとする。限定期間内に回答せず、意見を提出しない場合、予備審査意見は認可されたと見なされる。

8. 国家環境保護局は、省クラス環境保全部門に「要綱」の審査、あるいは「報告書」の審査認可を委託することができる。

9. 国家環境保護局は、環境に重要な影響を及ぼす建設プロジェクトの事業化調査報告の評価に参加すべきである。

(三)設計段階の環境管理

一般の建設プロジェクトは二段階に分けて設計する。すなわち、初歩設計と施工図設計である。技術的に複雑で設計経験が不足する建設プロジェクトは、行政主管部門の確認を経た後、技術設計段階を追加することができる。総体開発方案や建設配置など重要な問題を解決するため、一部の業種は総体計画設計あるいは総体設計を追加することができる。

初歩設計段階の環境管理

1. 建設プロジェクトの初歩設計は、(87)国環字第002号文書の『建設プロジェクト環境保全設計規定』に従って環境保全内容を編成し、環境影響報告書(表)と審査認可意見で確定された各項目の環境保全措置および投資概算を具体的に実施すべきである。

2. 建設部門は合同設計審査以前に、政府の環境保全部門に設計文書を提出すべきである。

3. 巨大(重点)建設プロジェクトの審査権限は、国家環境保護局あるいは国家環境保護局が委託した省クラス環境保全部門が参加した設計審査に限定される。一般建設プロジェクトは、省クラス政府の環境保全部門が設計審査に参加することとする。必要があれば、環境保全部門が単独で環境保全内容を審査することとする。

施工図設計段階の環境管理

1. 初歩設計審査の審査認可意見に基づいて、建設部門は設計部門と協力して、施工図段階で環境保全工程設計および環境保全投資を確定するする。

2. 環境保全部門は、監督検査を組織する。

3. 建設部門は、着工報告を提出する。認可後の建設プロジェクトを年度計画に組み入れる。その中には、相応の環境投資を計上することも含まれる。

(四)施工段階の環境管理

1. 建設部門は施工部門と協力し、環境保全工事・施設の施工建設・資金使用などの資料や文書の整理、および保存資料の整理保管などの活動を確実に実施すると共に、四半期報告書の形式によって環境保全工事の進捗情況を政府環境保全部門に報告すべきである。

2. 環境保全部門は、環境保全の審査認可手続が完備しているか否か、環境保全工事が施工計画と建設進度に組み込まれているか否か、環境保全資金が調達されているか否かを検査し、それに関する意見を提出すべきである。

3. 建設部門と施工部門は、環境保全部門の施工段階における環境保全要求および施工過程における環境保全措置を確実に実施すべきである。これは、主に施工現場周辺環境の保護、自然環境にもたらす破壊の防止、周辺住民居住区域に対する粉塵・騒音・振動など汚染と危害の防止や軽減などが含まれる。建設プロジェクトが竣工した後、施工部門は建設過程で破壊した環境を整備・回復すべきである。

(五)テスト生産および竣工検収段階の環境管理

1. 建設部門は、主管部門と政府環境保全部門にテスト運行の申請報告を提出すべきである。

2. 認可を経た後、環境保全工事を主体工事と同時にテスト運行に投入し、テスト運行情況を正確に記録すべきである。現地の環境保全モニタリング機関は、テスト運行情況をモニタリングすべきである。

3. 建設部門は、業界主管部門と政府環境保全部門に環境保全工事に対する予備検収の申請報告を提出すべきである。

4. 省クラス政府の環境保全部門は環境保全工事の予備検収を組織すべきである。

5. 建設部門は、環境保全部門が予備検収で提出した要求を真剣に実施すべきである。予備検収に合格したあと、初めて正式な竣工検収を実施することになる。

6. 巨大(重点)建設プロジェクトの正式な竣工検収は、国家環境保護局が参加するか、国家環境保護局が委託した省クラス環境保全部門が参加し、建設プロジェクト環境保全工事検収合格証を発行することとする。

四、渉外建設プロジェクトの管理

 渉外建設プロジェクトは、上記プロセスに従って関連の審査認可手続を実施するほか、国務院の対外経済開放地区環境管理の関係規定を執行すべきである。建設プロジェクトに関する契約を締結すると同時に、当事者各側の環境保全面の義務と責任を明確にし、「三同時」制度を執行し、防止措置を確定すべきである。契約には、国と地方の環境保全に関する法律法規に違反する内容を盛り込むことを禁止する。