環境情報公開規則(試行)

国家環境保護総局令第35号

『環境情報公開規則(試行)』は2007年2月8日、国家環境保護総局2007年第1回局務会議で既に採択された。ここに公布し、2008年5月1日より施行する。

国家環境保護総局局長 周生賢

2007年4月11日

キーワード:環境保護 法規 情報公開 規則 令

環境情報公開規則(試行)

第一章 総則

第一条 環境保護行政主管部門(以下、環境保護部門と略称)および企業による環境情報公開の推進および規範化、公民、法人およびその他の組織の環境情報の獲得に関する権益の維持・保護、公衆の環境保護への参加促進を図るため、『中華人民共和国政府情報公開条例』、『中華人民共和国クリーナープロダクション促進法』、『国務院、科学的発展観の実施徹底・環境保護の強化に関する決定』およびその他の関係規定に基づき、本規則を制定する。

第二条 本規則にいう環境情報には、政府環境情報と企業環境情報が含まれる。

政府環境情報とは、環境保護部門が環境保護に関する職責を履行する中で作成または獲得するもので、一定の形式で記録、保存される情報を指す。

企業環境情報とは、企業が一定の形式で記録、保存する、企業の経営活動によって生じる環境に対する影響および企業の環境行為に関する情報を指す。

第三条 国家環境保護総局は全国の環境情報公開活動の推進、指導、調整、監督について責任を負う。

県レベル以上の地方人民政府の環境保護部門は本行政区域内の環境情報公開活動の手配、調整、監督について責任を負う。

第四条 環境保護部門は公正、公平、国民の便宜を図る、客観的という原則に従い、政府環境情報を適時、かつ正確に公開しなければならない。

企業は自発的な公開と強制的な公開を相互に結び付けるという原則に基づき、企業環境情報を適時、かつ正確に公開しなければならない。

第五条 公民、法人およびその他の組織は環境保護部門に政府環境情報の取得申請を行うことができる。

第六条 環境保護部門は環境情報公開制度を確立、整備しなければならない。

国家環境保護総局は弁公庁を自部門の政府環境情報公開活動の組織機構とし、各業務機構は職責・分業に基づき、本領域内の政府環境情報公開活動を確実に行う。

県レベル以上の地方人民政府の環境保護部門は実際の状況に基づいて、自部門の政府環境情報公開活動の組織機構を自ら確定し、自部門の政府環境情報公開活動の実施手配について責任を負わなければならない。

環境保護部門の政府環境情報公開活動を担当する組織機構の具体的な職責は次のとおり。

(一)自部門の政府環境情報公開に関する規則制度、活動規則の制定。

(二)自部門の各業務機構による政府環境情報公開活動の調整・手配。

(三)自部門が公開する政府環境情報の更新・保守。

(四)自部門の各業務機構による政府環境情報公開活動の監督・審査。

(五)自部門の政府環境情報公開手引、政府環境情報公開目録および政府環境情報公開活動年度報告の編纂。

(六)下級環境保護部門の政府環境情報公開活動の監督・指導。

(七)管轄区内の企業環境情報公開活動の監督。

(八)政府環境情報を公開する前の秘密保持に関する審査。

(九)自部門の環境情報公開に関するその他の職責。

第七条 公民、法人およびその他の組織は公開された環境情報を使用するに当たり、国家利益、公共利益および他者の合法的権益を損なってはならない。

第八条 環境保護部門は人員、経費面において、自部門の環境情報公開活動に保障を提供しなければならない。

第九条 環境保護部門が公布する政府環境情報について、国の関係規定に従って認可が必要な場合、認可を経ずに公布してはならない。

第十条 環境保護部門が政府環境情報を公開することによって、国家の安全、公共の安全、経済の安全、社会の安定に危害が及んではならない。

第二章 政府環境情報公開

第一節 公開の範囲

第十一条 環境保護部門は職責・権限の範囲内で、社会に向けて、以下の政府環境情報を自発的に公開しなければならない。

(一)環境保護に関する法律、法規、規則、基準およびその他規範的文書。

(二)環境保護計画。

(三)環境質の状況。

(四)環境統計と環境調査情報。

(五)突発的な環境関連事件の応急案、予報、発生、処置などに関する状況。

(六)主要汚染物質排出総量指標の割当および実施状況、汚染排出許可証の発給状況、都市環境総合整備定量審査の結果。

(七)大、中都市の固体廃棄物の種類、発生量、処理状況などに関する情報。

(八)建設プロジェクトの環境アセスメント文書の受理状況、受理した環境アセスメント文書の審査・許可結果および建設プロジェクト竣工時の環境保護に関する検収結果、その他環境保護に関する行政許可の項目、根拠、条件、プロセス、結果。

(九)汚染排出費の徴収項目、根拠、基準、プロセス、汚染排出者が納付すべき汚染排出費の額、実際の徴収額および減免・徴収緩和状況。

(十)環境保護に関する行政事業的な費用徴収の項目、根拠、基準、プロセス。

(十一)調査によって事実が確認された、公衆の環境問題または企業の環境汚染に関する投書、苦情案件およびその処理結果。

(十二)環境に関する行政処分、行政不服審査の申し立て、行政訴訟および行政上の強制執行の執行状況。

(十三)汚染物質の排出が国家または地方の排出基準を超えている、または汚染物質の排出総量が、地方人民政府が査定した排出総量抑制指標を超えている汚染が深刻な企業のリスト。

(十四)重大、特大の環境汚染事故または事件を起こした企業のリスト、既に発効している環境行政処分の決定の執行を拒絶している企業のリスト。

(十五)環境保護に関する創設審査・許可結果。

(十六)環境保護部門の機構の設置、業務・職責およびその連絡先などの状況。

(十七)法律、法規、規則が規定する公開すべきその他の環境情報

環境保護部門は前号規定の範囲に基づいて、自部門の政府環境情報公開目録を編成しなければならない。

第十二条 環境保護部門は政府環境情報の公布に関する秘密保持審査メカニズムの確立・整備を図り、審査のプロセスと責任を明確にしなければならない。

環境保護部門は政府環境情報を公開する前に、『中華人民共和国国家機密保持法』およびその他の法律、法規、国の関係規定に基づいて審査を行わなければならない。

環境保護部門は国家機密、商業機密、個人のプライバシーに関わる政府環境情報を公開してはならない。但し、権利人の同意を経た場合、または環境保護部門が公開しない場合、公共利益に重大な影響を及ぼす可能性があると認められる商業機密、個人のプライバシーに関わる政府環境情報については、公開することができる。

環境保護部門が政府環境情報について、公開できるか否かを確定できない場合、法律、法規および国の関係規定に従い、関係主管部門または同レベルの秘密保持関連部門に報告し、確定する。

第二節 公開方式とプロセス

第十三条 環境保護部門は自発的に公開する政府環境情報について、政府ウエブサイト、公報、プレスカンファレンスおよび刊行物、ラジオ、テレビなど、公衆に周知させる上で便利な方法によって公開する。

第十四条 自発的に公開すべき範疇に属する政府環境情報について、環境保護部門は当該環境情報の形成日または変更日から20業務日以内に公開しなければならない。法律、法規に、政府環境情報の公開期限について別途規定がある場合、その規定に従うものとする。

第十五条 環境保護部門は政府環境情報公開手引きおよび政府環境情報公開目録を編成、公布するとともに、適時更新しなければならない。

政府環境情報公開手引きには、情報の分類、編集体系、獲得方法、政府環境情報公開活動機構の名称、事務拠点、事務時間、電話番号、FAX番号、E-mailアドレスなどの内容を含んでいなければならない。

政府環境情報公開目録には、索引、情報名称、情報内容の概略、生成日、公開時間などの内容を含んでいなければならない。

第十六条 公民、法人およびその他組織が本規則第五条の規定に従い、環境保護部門に政府環境情報の提供を申請する場合、書簡、FAX、E-mailなど書面形式を採用しなければならない。書面形式の採用が確かに困難な場合、申請人は口頭での申請が可能であり、環境保護部門の政府環境情報公開活動機構が政府環境情報の公開申請に代理で記入する。

政府環境情報公開の申請には以下の内容が含まれていなければならない。

(一)申請人の姓名または名称、連絡先。

(二)公開申請を行う政府環境情報の内容に関する具体的な説明。

(三)公開申請を行う政府環境情報の形式要件。

第十七条 政府環境情報の公開申請に対して、環境保護部門は以下の状況に基づき、それぞれ回答を示さなければならない。

(一)公開申請がなされた情報が公開範囲内である場合、申請人に当該政府環境情報の取得方法を告知しなければならない。

(二)公開申請がなされた情報が公開範囲外である場合、申請人に当該政府環境情報を公開してはならず、理由を説明しなければならない。

(三)当該政府環境情報が、法によって自部門が公開すべき対象ではない場合、または当該政府環境情報が存在しない場合、申請人に告知しなければならない。当該政府環境情報の公開機関を確定することができる場合、申請人に当該行政機関の名称および連絡先を告知しなければならない。

(四)申請内容が不明確な場合、申請人に申請の変更、補足を告知しなければならない。

第十八条 環境保護部門は申請を受領した日から15業務日以内に回答を示さなければならない。15業務日以内に回答できない場合、政府環境情報公開活動機構の責任者の同意を経て、回答期限を適度に延長するとともに、申請人に書面で通知することができる。回答期限の延長は最長でも15業務日を超えてはならない。

第三章 企業環境情報公開

第十九条 国は企業による以下の企業環境情報の自発的な公開を奨励する。

(一)企業の環境保護方針、年度環境保護目標および成果。

(二)企業の年度資源消費総量。

(三)企業の環境保護投資および環境技術開発状況。

(四)企業が排出する汚染物質の種類、数量、濃度、排出先。

(五)企業の環境保護施設の運行状況。

(六)企業の生産過程で発生する廃棄物の処理・処置状況、廃棄製品の回収、総合利用状況。

(七)環境保護部門と締結した環境行為の改善に関する自発的な覚書。

(八)企業の社会的責任(CSR)の履行状況。

(九)企業が自発的に公開するその他環境情報。

第二十条 本規則第十一条第一項第(十三)号のリストに列挙されている企業は、以下の情報を社会に公開しなければならない。

(一)企業名称、住所、法定代表者。

(二)主要汚染物質の名称、排出方式、排出濃度および総量、指標超過・総量超過状況。

(三)企業の環境保護施設の建設および運行状況。

(四)環境汚染事故応急案。

企業は商業機密の保持を口実に、前号に掲げる環境情報の公開を拒絶してはならない。

第二十一条 本規則第二十条の規定に従い、社会に環境情報を公開する企業は、環境保護部門によるリストの公表後30日以内に、所在地の主要メディアでその環境情報を公表するとともに、社会に公開する環境情報を、記録に残すために、所在地の環境保護部門に報告しなければならない。

環境保護部門は企業が公表する環境情報に対して検査を行う権利を有する。

第二十二条 本規則第十九条の規定に従って、環境情報を自発的に公開する企業は、その環境情報をメディア、インターネットなどの方式を通じて、または企業年度環境報告の公表という形式を通じて、社会に公開することができる。

第二十三条 企業の環境行為情報を自発的に公開し、かつ環境関連法律・法規を順守している模範的な企業に対して、環境保護部門は以下の奨励を付与する。

(一)現地の主要メディアにおいて公開で表彰する。

(二)国の関係規定に従い、環境保護特別資金プロジェクトを優先的に手配する。

(三)国の関係規定に従い、クリーナープロダクションモデルプロジェクトまたはその他の国が資金を補助するモデルプロジェクトに、優先的に推薦する。

(四)国が規定するその他奨励措置。

第四章 監督・責任

第二十四条 環境保護部門は政府環境情報公開活動審査制度、社会評議制度および責任追及制度を確立・整備し、政府環境情報公開活動に対して、定期的に審査、評議を行わなければならない。

第二十五条 環境保護部門は毎年3月31日までに、自部門の政府環境情報公開活動年度報告を公表しなければならない。

政府環境情報公開活動年度報告には以下の内容が含まれていなければならない。

(一)環境保護部門による政府環境情報の自発的な公開に関する状況。

(二)環境保護部門が申請に基づいて公開した政府環境情報および公開しなかった政府環境情報の状況。

(三)政府による環境情報の公開に起因する行政不服審査の申し立て、行政訴訟の提起状況。

(四)政府環境情報公開活動に存在する主な問題点と改善状況。

(五)その他の報告が必要な事項。

第二十六条 公民、法人およびその他組織は、環境保護部門が法による政府環境情報公開に関する義務を履行していないと認める場合、上級の環境保護部門に通報することができる。通報を受けた環境保護部門は下級の環境保護部門に対して、法に従って、政府環境情報公開に関する義務を履行するよう督促しなければならない。

公民、法人およびその他組織は、環境保護部門による政府環境情報公開活動における具体的な行政行為がその合法的な権益を侵害していると認める場合、法により、行政不服審査の申し立てを行う、または行政訴訟を提起することができる。

第二十七条 環境保護部門が本規則の規定に違反し、以下に掲げる状況の一つがある場合、一つ上のレベルの環境保護部門が是正を命じなければならない。情状が深刻な場合、直接責任を負う主管職員およびその他直接責任者に対して、法に従って、行政処分に科す。

(一)法による政府環境情報公開に関する義務を履行しない場合。

(二)政府環境情報の内容、政府環境情報公開手引きおよび政府環境情報公開目録を適時更新しない場合。

(三)政府環境情報の公開過程において、規定に違反して費用を徴収した場合。

(四)その他の組織、個人を通じて、有償サービス方式で政府環境情報を提供した場合。

(五)公開すべきでない政府環境情報を公開した場合。

(六)本規則の規定に違反するその他の行為。

第二十八条 本規則第二十条の規定に違反し、汚染物質の排出が国家または地方の排出基準を超える企業、または汚染物質の排出総量が、地方人民政府が査定した排出総量抑制指標を上回る汚染が深刻な企業が、汚染物質の排出状況を公表しない、または規定の要件に従って公表しない場合、県レベル以上の地方人民政府の環境保護部門は『中華人民共和国クリーナープロダクション促進法』の規定に従い、10万元以下の罰金を科すとともに、公表する。

第五章 付則

第二十九条 本規則は2008年5月1日より施行する。