農村生活汚染防止整備技術政策

2010年2月18日

環境保護部文書 環発[2010]20 号

「農村生活汚染防止整備技術政策」の通知
各省・自治区・直轄市環境保護庁(局)、新疆生産建設兵団環境保護局

「中華人民共和国環境保護法」等の法規を徹底し社会主義新農村建設を推進し、農村環境歩を保護し改善し、農村生活の汚染対策を推進し、農村生活の質と健康の向上のため、ここに「農村生活汚染防止整備技術政策」を発表するので、それぞれの地域の現状に合わせ実施されたい。

 

農村生活汚染防止整備技術政策

 一、総則

 1.『中国共産党中央国務院の社会主義新農村建設の推進に関する若干の意見』を実行し、農村の生活汚染を効果的に防止し、農村の生態環境を改善するため、『中華人民共和国環境保護法』、『中華人民共和国水汚染防止整備法』、『中華人民共和国固体廃棄物環境汚染防止整備法』、『中華人民共和国大気汚染防止整備法』などの関連法律法規に基づいて、本技術政策を制定する。

 2.本技術政策は、農村住民の日常生活で産出される生活汚水、生活ごみ、糞便、排ガスなどの生活汚染防止整備の計画、施設建設の指導に適用される。

 3.地方人民政府は農村生活汚染処理処置施設計画および建設の責任主体であり、郷鎮政府および村民委員会は農村生活汚染防止整備業務の具体的な実施を請け負い、村民自治組織が区県または郷鎮人民政府の指導の下、生活汚染処理処置施設の建設と日常管理業務を行うよう奨励する。

 4.地区ごとの農村社会・経済発展水準、自然条件および環境許容力などの違いに応じ、土地に合わせた措置を講じ、段階的に推進し、類ごとの指導を行うという原則に基づいて、都市・農村生活汚染防止整備インフラ建設を統一計画し、農村生活汚染防止整備業務を推進する。

 5.農村生活汚染防止整備の技術路線は、根本からの削減、汚染抑制、資源化利用を踏まえ、分散処理を中心とし、分散処理と集中処理を結びつけるという原則を遵守し、糞便、生活雑排水を分離して、処理を行い、糞便と汚水の無害化、資源化利用を実現することである。

 6.メタンガスの普及が上手く行われている地区では、すでに建設された大量のメタンガス池と生活汚染物の処理および利用を結びつけ、汚水、糞便、ごみの嫌気的発酵、メタンガスエネルギー利用および発酵残液、発酵残渣の農業利用といった新型農村生活汚染対策技術路線を採用することとする。

 7.現有の環境衛生、再生可能エネルギーおよび環境汚染処理施設を十分に利用し、公共資源を合理的に配置し、県(市)、鎮、村一体化生活汚染防止整備体系を構築する。

 8.飲用水水源地保護区、自然保護区、景勝地、重点流域などの環境敏感区域の農村生活汚染防止整備を強化する。環境敏感区域内の農村生活汚水は、機能区の水体関連要求および排出基準に基づいて処理しなければならず、基準を達成しなければ排出してはならない。

 

 二、農村生活汚水汚染防止整備

 1.農村の雨水は側溝、自然水路などを利用して収集、排出し、溜池、窪地などの地表水体または自然滲入を現地の水循環システムに組み込むのが望ましい。処理後の雨水は農地灌漑などに再利用するよう奨励する。

 2.人口が密集し、経済が発展し、汚水排出インフラが建設されている農村は、合流制または堰き止め式合流制を採用するのが望ましい。人口が相対的に分散している地区、乾燥・半乾燥地区、経済の発展が遅れている農村では、側溝および自然水路による送水を行うことが可能で、合流制を用いることも可能である。

 3.集中汚水処理施設が建設されていない農村は、水洗トイレ使用の普及には適さず、汚水が直接かつ集中的に排出されるのを回避する。上述の地区では、衛生的な非水洗式トイレの普及を奨励する。

 4.まばらに居住している農家には、エネルギー消費の少ない小型分散式汚水処理を採用するよう奨励する。土地資源が相対的に豊富で、気候条件が適した農村では、集中自然処理を採用するよう奨励する。人口が密集し、汚水排出が相対的に集中している村落では、集中処理を採用するのが望ましい。

 5.世帯を単元とし、その場で排出される生活汚水は、情況に応じて中庭式小型湿地、メタンガス浄化池および小型浄化槽などの処理技術および施設を採用するのが望ましい。

 6.糞便と生活雑排水を分離した生態排水処理システムを採用するよう奨励する。メタンガス池を用いて糞便を処理し、酸化池、湿地、急速浸透および一体化装置などの技術を用いて生活雑排水を処理するのが望ましい。

 7.経済が発展し、人口が密集し、排水体制が整っている村落は、集中式汚水処理施設を建設すべきで、活性汚泥法、バイオフィルム法および人工湿地など第2の生物的処理技術を採用するのが望ましい。

 8.処理後の汚水は、窪地、農地などを利用してさらに浄化、貯蔵、利用し、環境敏感区域内の水体に直接排出してはならない。

 9.メタンガス池トイレ、堆肥式、糞尿分別収集式生態衛生トイレを採用するよう奨励する。水洗トイレの後は、メタンガス浄化池および世帯用メタンガス池などの方式を用いて糞便汚水を処理するよう奨励し、産出されたメタンガスは利用を強化することとする。

 10.汚水処理施設で産出された汚泥、発酵残液、発酵残渣などは農業用肥料に用いることが可能で、現地の環境容量範囲内で、現地での消費・受け入れを主とし、資源化利用を実現するよう奨励し、みだりに投棄、放置することを禁じ、二次汚染を回避する。

 11.小規模な家畜飼育農家は人畜分離を実現すべきである。メタンガス池を採用して人畜の糞便を処理し、「一池三改(トイレ、畜舎、キッチンの改造)」を実施し、「四位一体(メタンガス池、畜舎、グリーンハウス、野菜を総合的に運用する)」などの農業生態モデルを実施する。

 

 三、農村生活ごみ処理処置

 1.生活ごみの分別収集を奨励し、ごみ分別収集容器を設置する。金属、ガラス、プラスチックなどのごみは回収利用する。危険廃棄物は単独収集して処理処置することとする。農村ごみのみだりな投棄、放置、焼却を禁止する。

 2.都市・小都市周辺および環境敏感区の農村は、分別収集、減量化を踏まえ、「世帯が分別し、村が収集し、鎮が運搬し、県市が処理する」という都市・農村一体化モデルによって生活ごみを処理処置することが可能である。

 3.都市・小都市ごみ処理システムに組み込めない農村生活ごみは、経済的で、利用に適し、安全な処理処置技術を選択し、分別収集を踏まえて、無機ごみ埋立処理、有機ごみ堆肥処理などの技術を採用することとする。

 4.タイル、残渣土、清掃灰などの無機ごみは、農村廃棄溜池の埋立、道路の敷土などの材料として使用することが可能である。

 5.有機ごみは藁、茎などの農業廃棄物と混合して静態堆肥処理を行う、または糞便、汚水処理で産出した汚泥および発酵残渣などとの混合堆肥を行うのが望ましい。糞便に混入し、世帯用、数世帯共同のメタンガス池に入れ、嫌気的発酵を行ってもよい。

 

 四、農村生活大気汚染防止整備

 1.農村がクリーンエネルギー、再生可能エネルギーを採用するよう奨励し、メタンガス、バイオマスエネルギー、太陽エネルギー、風力エネルギーなどの技術の普及に力を入れ、根本から農村生活大気汚染を抑制する。

 2.農村生活省エネを推進し、薪節約省エネかまどの採用を奨励し、従来のかまどを淘汰していき、改良薪かまど、改良「炕連灶(オンドルと連動したかまど)」などの高効率、低汚染かまどの使用を広め、排煙道を設置することとする。

 3.石炭を主要燃料とする農村はばら積み石炭と低品質石炭の使用を減らし、低フッ素石炭、低硫黄石炭、固体フッ素石炭、固体硫黄石炭、固体砒素石炭などのクリーン石炭製品の使用を普及させる。

 

 五、新技術開発とモデル普及

 1.研究開発投入の増加を奨励し、科学技術イノベーションを推進する。農村の実情に適した生活汚染防止整備技術および設備を研究開発し、農村生活汚染防止整備新技術、新技法の開発、モデル、普及を実施し、農村生活汚染防止整備に技術的支援を提供する。

 2.「以奨代補(奨励で補助に代える)」、「以奨促治(奨励で汚染防止整備を促進する)」など様々な手法で農村生活汚染防止整備資金投入を増加し、農村生活汚染防止整備業務を促進する。

 3.農村生活汚染防止整備のプロフェッショナル化、社会化技術サービス機関を設立し、県(市)、鎮、村一体化農村生活汚染防止整備技術サービス体系を整備するよう奨励し、専門技術サービス機関が農村汚染防止整備施設の運営、修理を行うよう奨励し、農村生活汚染防止整備水準を高める。

 4.農村環境汚染防止整備科学技術知識普及および伝播を強化し、農村住民の環境保護意識を高める。