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大気環境

状況
 中国の都市における大気質悪化の勢いは、幾分緩慢になって来ており、一部の都市ではその大気質に若干の改善が見られるが、全体としての汚染水準は依然としてかなり深刻なものとなっている。そして総浮遊粒子状物質(TSP)或いはPM10が都市の大気質に影響を与える主な汚染物質となっており、一部の地域では、二酸化硫黄による汚染がかなり深刻となっている。また少数の大都市で、窒素酸化物の濃度がかなり高くなっている。酸性雨区域の範囲とその頻度は安定を保っており、酸性雨区域の面積は国土の30%を占めている。


<グラフ>2000年全国の都市大気質ランク別統計


都市の大気 モニタリングした338都市の内、36.5%の都市で国の大気質二級基準に達しており、63.5%の都市でその二級基準を超えていた。その内、三級基準を超えている都市は112あり、これはモニタリングを行った都市の33.1%を占めている。都市の大気質は、総体的に見れば1999年に比べて好転して来ており、基準に達成している都市の割合が増えて、三級を超える都市の割合は減っている。
 総浮遊粒子状物質(TSP)又はPM10の年間平均値が、国の二級基準の上限値を超えている都市は、統計都市の61.6%を占めている。また20.7%の都市においては、二酸化硫黄濃度の年間平均値が国の二級基準の上限値を超えていたが、前年度に比べれば8%ほど減少している。人口が密集し、自動車も多い特大都市においては、窒素酸化物による汚染が相対的にかなり深刻なものとなっている。
 前年と比べて見ると、大気質が国の二級基準に達している都市は、33.1%から36.5%にまで増えており、三級基準を超えている都市の割合の方は、40.6%から33.1%にまで減っている。
 また、47の環境保全重点都市の内、27都市の大気質が国の二級基準に達しており、7都市では三級、そして13都市では三級を超えるものとなっている。


<グラフ>都市の大気質のランク別年度対比


酸性雨 酸性雨が発生する区域については、これまでと比べても特に大きな変化はなく、ここ数年来形成されて来た形をほぼ維持している。降水年間平均pH値が5.6未満の都市は、主に長江以南や青蔵高原以東の広大な地区と四川盆地に分布している。華中、華南、西南そして華東地区は、依然として酸性雨汚染の深刻な区域である。北方においては、局地的に酸性雨が見られる。
 2000年にモニタリングした254都市の内、降水pH値が4.10〜7.70の範囲にある157都市において酸性雨が発生しており、これは61.8%を占めている。その内の92都市は、年間平均pH値が5.6未満で、36.2%を占めている。
 "酸性雨規制地区"中の102の都市及び地区の降水年間平均pH値は、4.10〜6.90の範囲にあり、その内の95都市において酸性雨が発生しており、これは93.1%を占めている。また72の都市では、降水年間平均pH値が5.6未満となっており、こちらの方は70.6%を占めている。汕尾や巣湖、曲靖、馬鞍山、赤壁、潜江、及び徳陽では、酸性雨は観測されていない。


<図>2000年全国降水pH値分布


排ガス中の主な汚染物質の排出量
 2000年の全国における排ガスの内、二酸化硫黄の排出総量は1995万トンとなっており、その内工業からの排出量は1612万トン、生活からの排出量は383万トンである。また、煤煙の排出総量は1165万トンで、その内の工業煤煙排出量は953万トン、生活煤煙排出量は212万トンとなっている。その他、工業粉塵の排出量は1092万トンであった。

<表>2000年と1995年の排ガス中の主な汚染物質の排出量の対比

      二酸化イオウ   煤 煙    工業粉塵
年度    (万トン)    (万トン)  (万トン)
2000年   1995.1 1165.4 1092.0 
1995年 2369.6 1743.6 1731.2
増減(%) -15.8 -33.2 -36.9


措置と行動

 《大気汚染防止法》の改正 全国人民代表大会常務委員会が改正した《中華人民共和国大気汚染防止法》は、2000年4月29日に可決され、9月1日より実施されている。改正後の《大気汚染防止法》では、大気汚染防止に対し、より明確で厳格な規定を定めている。

 "二規制区域"における汚染防止が成果を収める 2000年9月末までに、二規制区域内にある年間の二酸化硫黄の排出量が100トン以上である4894社の重点工業汚染企業の内の3735社が基準達成排出を実現させており、その基準達成率は76.3%となっている。また、2000年1月―9月の間に、硫黄分を多く含んでいる4732の炭鉱をすでに閉鎖としており、硫黄分を多く含んだ石炭の生産量は1902万トンほど減少している。その他にも106台の小型火力発電ユニットや862の小型のセメント、ガラス生産ライン、そして又393の小型鉄鋼生産ラインも閉鎖・生産停止としている。

 自動車のガソリンを全て無鉛化 2000年6月末までに、中国ではすでにガソリンの無鉛化を全面的に実現しており、ガソリン中の鉛含有量の基準達成率は、99%以上となっている。全国において無鉛化が実現した後は、毎年環境中の鉛の排出量を1500トン以上減らすことが出来、都市における環境大気中の鉛の濃度も大幅に低下することになる。無鉛化をいち早く実現した重点都市では、すでにガソリン中の硫黄やオルフィン、芳香族炭化水素等といったその他の汚染指標の規制も始まっている。

 重点都市における大気質日報の公表 2000年6月5日より中央電視台(中央テレビ局、CCTV)等といった新聞メディアを通じて、42の重点都市の大気質日報を公表している。また、全国の55の都市でも、地元のテレビ局等のメディアを通じて、その都市の各地域の大気質日報を公表している。

 

コラム 西部地区における生態環境現状調査
     西部大開発戦略の実施に合わせ、また西部大開発の過程における社会、経済、そして環境の持続可能な発展を確実に保証するため、国家環境保護総局では、リモートセンシング手段を主とし、地上調査をその助けとして、西部地区670万平方キロメートル余りの区域における生態環境の現状や社会経済水準、生態災害について、かなり全面的な調査を行っており、西部地区における生態環境のバックグラウンドをおおよそ掴み、"中国西部地区生態環境現状データベース"を作り上げ、《中国西部地区における生態環境質の分析レポート》を書き上げている。

 

コラム 北京周辺での防砂・治砂事業
     2000年に国では、北京周辺地区において防砂・治砂モデルプロジェクトをスタートさせており、この試験業務範囲には北京、天津、河北、山西と内蒙古の65の県が含まれている。またプロジェクトには、節水型の干草倉庫の建設や牧畜業における生産方式の改革、砂漠化した草地の処理、流動砂丘の処理、耕地を森林や草地に戻す事業、小流域における総合処理、そして植生保全の試験事業という7つのタイプが含まれている。そして18.5万ヘクタールの荒れ果てた山や砂漠を造林し、2.8万ヘクタールの耕地を森林や草地に戻しており、また0.4万ヘクタールに人工で草を植え、2.5万ヘクタールに飛行機から牧草の種を蒔き、そして6.7万ヘクタールの造林を育成し、5.3万ヘクタールの基本的な牧場を作り、600平方キロメートルの小流域を処理している。


 


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